作業に着手する前に、バックルと帯の接合部を冷徹に観察してほしい。市販されているベルトの約7割は、マイナスネジで固定されている「ネジ留め式」、または金属の爪を起こして革を挟み込む「クリップ式(ワニ口式)」を採用している。これらは精密ドライバーやマイナスドライバー1本あれば、1分もかからずに帯をバックルから取り外すことが可能だ。
ネジ留め式の場合は、外したネジ穴の位置を正確にトレースし、切り落とした後の革に同じ口径の穴をあけてバックル交換・調整を行う。クリップ式に至っては穴あけすら不要で、好みの長さに直角にカットして再び金具を噛ませるだけで完了する。厄介なのは糸で頑丈に縫い合わされた「縫製固定式」だが、これについては無理に糸を解かず、剣先側に均等なピッチで穴を追加する加工へと方針を切り替えるのが鉄則だ。