巨大な流通網を築き上げたオイシックス・ラ・大地株式会社の舵を取る高島宏平は、食のインフラを根本から再定義しようとしている。彼らが目指すのは、単なる利便性の追求にとどまらない。生産者と消費者が対等に手を取り合う、持続可能な食の経済圏の確立だ。
現代のフードデリバリー市場はスピードと手軽さを競い合っている。だが、そこに農家の生活や土壌の疲弊への視点はあるだろうか。効率化の波に抗いながら、適正な価格で良質な食材を届け続けるビジネスモデルは、投機的な飲食テックとは一線を画す。一過性のブームで終わらせないための構造改革が、静かに進められている。