デビュー直後から尾崎をマネジメント面で支えたマザー・エンタープライズの存在も、彼の創作活動を語る上で見逃せない。初期のライブハウスツアーからスタジアムクラスへの急激なスケールアップ。ステージ上で骨折しながらも歌い続けた壮絶なツアーの裏で、事務所のスタッフたちは彼の極端な繊細さと激しい情熱を間近で受け止めていた。
大人への不信感を歌いながら、自身を支えてくれる周囲の大人たちへの依存と罪悪感に苛まれる。そんな引き裂かれた心境が、彼のロック・バラードには色濃く反映されている。マザー・エンタープライズの熱心なバックアップがあったからこそ、尾崎は世間の冷酷な視線から一定の距離を保ち、自らの脆さを創作へと変換することができた。