私たちが主食として日常的に口にしている「うるち米(白米)」と「もち米」の最大の違いは、米粒に含まれるデンプンの構成比率にあります。農林水産関連の学術資料や各種食品成分データが示す通り、お米のデンプンは主に直鎖状の「アミロース」と、枝分かれ構造を持つ「アミロペクチン」の2種類で構成されています。
一般的なうるち米の場合、アミロペクチンが約80%、アミロースが約20%という比率です。これに対してもち米のデンプンはアミロペクチンがほぼ100%であり、アミロースをほとんど含みません。このアミロペクチンは加熱によって熱水と結びつくと強固な粘り(デンプン糊)を生み出す性質があり、これがもち米特有の圧倒的な弾力とモチモチ感の正体です。見た目においても、うるち米が半透明であるのに対し、もち米が白く不透明に見えるのは、内部に微細な隙間が存在して光を乱反射しているためです。
栄養価の観点では、精米状態100gあたりのカロリーは約352kcal・糖質は約77.0gとなっており、白米(約358kcal・糖質77.6g)と大きな差はありません。しかし、炊飯時の吸水比率が異なるため、炊き上がった状態のお茶碗1杯(約150g)で比較すると、もち米の方が質量あたりの密度が高くなり、実質的な摂取カロリーや糖質量が高くなりやすい点には注意が必要です。