巨大掲示板やSNSでは、元少年Aに関する都市伝説めいた噂が定期的に浮上します。センセーショナリズムに惑わされないためにも、客観的事実に基づいたファクトチェックが必要です。
誤解1:現在も国からの特別予算で豪邸に暮らしている?
これは明らかな虚偽です。2005年の本退院をもって法務省や保護観察所の法的な管轄からは外れています。出所直後の一時期、身元引受人や支援団体による生活基盤の確保は行われましたが、国費による恒久的な生活費支給や住居の無償提供といった特別待遇は法的に存在しません。実際の生活は、身元発覚のリスクに怯えながらの不安定就労と安価な賃貸物件の移動が現実です。
誤解2:海外へ整形手術を受けて高飛びした?
ネット上で定期的に流布される「海外移住説」も根拠がありません。重大犯罪歴を持つ元受刑者・元少年院収容者が他国の永住権や長期滞在ビザを取得することは各国の入国管理法上、極めて困難です。また、多額の資金を国外に移転させた形跡もなく、国内のどこかで素性を隠して生活していると考えるのが捜査関係者およびジャーナリストの一致した見解です。
誤解3:ネット上に流出している「最近の顔」はすべて本人?
SNSやまとめサイトに「元少年Aの現在の顔」として掲載されている画像の9割以上は、無関係な一般人の顔写真を無断転載・加工した悪質なデマです。過去には、無関係な男性が元少年Aと名指しされて勤務先や自宅をネット上で晒され、民事訴訟に発展したケースも発生しています。確定的に本人と裏付けられている成年後の姿は、前述の週刊誌による隠し撮り取材などごく限られた媒体の記録のみです。