2021年に上梓された自著『わたしが一番知りたかったこと』(講談社)は、それまでの明るいタレント像を根底から覆し、出版界と世間に激震を走らせました。本の中で赤裸々に綴られていたのは、幼少期から続いた実の親による深刻な金銭的搾取と精神的支配の記録です。
幼い頃から極貧生活を送り、10代前半でスカウトされてトップモデルに登りつめると、実家の家計はすべて彼女の稼ぎに依存する構造が出来上がりました。数千万円、数億円規模のギャランティが親のギャンブルや浪費によって消え去り、自身の手元には正当な対価がほとんど残らない過酷な環境に置かれていた事実を告白しています。
実兄であり、パーソナルトレーナー・ボディビルダーとして著名な高田一也氏もまた、同様に過酷な家庭環境を生き抜いてきた同志です。兄妹はお互いを支え合いながら芸能界やフィットネス界で自活の道を切り拓きましたが、親からの絶え間ない金銭的要求や精神的プレッシャーは長年二人の心を蝕み続けました。
長年の葛藤の末、吉川ひなのは自らの家庭と子供たちを守るため、実親との関係を完全に断ち切る「絶縁」を決断しました。血縁という呪縛に抗い、自らの手で人生の主権を取り戻すまでの道のりは、同様の悩みを抱える多くの読者に深い衝撃と勇気を与えました。