コミック『ピーナッツ』の連載が開始されたのは1950年10月2日ですが、スヌーピーが初登場したのは連載3日目となる10月4日の第3話でした。
初期のスヌーピーは、現在の姿とは大きく異なっていました。モデルとなったのはシュルツが少年時代に飼っていた雑種犬「スパイク」で、当時のスヌーピーは言葉(思考)を持たず、完全に四つ足で歩行する「ごく普通の小犬」として描かれていました。
スヌーピーが歴史的アイコンへと変貌を遂げた進化のプロセスには、明確な転換点がいくつか存在します。
- 思考の可視化(1952年頃〜): 人間の言葉を発することはありませんが、フキダシの中に「思考(モノローグ)」が描かれるようになり、内面的なユーモアとシニカルな視点を獲得。
- 二足歩行と犬小屋の上での生活(1956年〜1960年頃): 後ろ足で立ち上がり、閉所恐怖症という設定から「犬小屋の屋根の上」で寝る独特のスタイルが定着。
- 変装(ペルソナ)の誕生(1960年代半ば〜): 第一次世界大戦の撃墜王「フライング・エース」、大学生の「ジョー・クール」、孤独な「小説家」など、豊かな妄想の世界で様々な職業になりきる独自のキャラクター性を確立。
犬種はビーグル犬。自由奔放で気まぐれ、飼い主であるチャーリー・ブラウンのことを「丸頭の男の子(round-headed boy)」と認識し、時に冷淡でありながらも深い部分で信頼を寄せる独特の距離感が、世界中の読者を魅了し続けました。