インターネット上の相談窓口やSNSコミュニティを調査すると、「バーニーズマウンテンドッグ飼って後悔」という悲痛な検索クエリが絶えません。彼らを愛しているにもかかわらず、飼い主が精神的・肉体的に追い詰められてしまう背景には、美化されたイメージと過酷な現場実態のミスマッチが存在します。
当編集部が大型犬オーナーコミュニティや相談事例を精査したところ、後悔の要因は主に3つの構造的障壁に集約されます。
第1の壁は「40kg超の在宅介護」という肉体的限界です。シニア期に入り足腰が衰えたり、悪性腫瘍によって寝たきりになった際、自力歩行できない40kg以上の巨体を抱え上げて排泄させ、数時間おきに寝返りを打たせて床ずれを防ぐ作業は、成人2人がかりでも重労働です。動物病院への通院も自家用車への積み下ろしだけで腰を痛める飼い主が多く、最終的に介護離職や家族崩壊の危機に直面する家庭もあります。
第2の壁は「若齢期のパワフルな破壊衝動」です。「温厚でおとなしい」という犬種解説は、精神的に成熟する2〜3歳以降の姿を指しています。生後6か月から1歳半頃のパピー期は、大型犬特有の有り余る体力と好奇心から、壁紙を剥がし、柱を齧り、家具を粉砕する「怪獣期」が存在します。この時期に適切な発散としつけを与えられないと、室内が甚大な被害を受け、育児ノイローゼに陥る飼い主が少なくありません。
第3の壁は「早すぎる死への喪失感(極度のペットロス)」です。手塩にかけて育て、ようやくお互いの呼吸が通じ合うパートナーとなった矢先の6歳や7歳で、難治性の病に倒れるケースが後を絶ちません。あまりに短い共生期間と闘病の壮絶さから、「こんなに早く逝ってしまうなら、最初から飼わなければよかった」と深い自責と悲痛な後悔に苛まれるオーナーの手記は、ネット上に数多く寄せられています。