日本国憲法第24条および民法第732条は「重婚の禁止」を明確に定めており、公的に複数の配偶者を持つことはできません。では、渡部氏はどのようにして法的な制約をクリアしているのでしょうか。
その実態は、「事実婚(内縁関係)」と「戦略的なペーパー離婚」の併用です。第一夫人とされるパートナーや特定のパートナーと一度入籍して子どもを法的な嫡出子とした後、協議離婚届を提出。その後、別のパートナーと婚姻届を提出することで、生まれた子どもたちに自身の姓を名乗らせるという手法を反復しています。
戸籍上は「1対1の婚姻と離婚」の手続きを適法に踏んでいるため、形式的な刑法184条(重婚罪)には抵触しません。生活の実態としては全員が合意の上で一つ屋根の下、あるいは近隣に暮らしているため、法的な「赤の他人」と「元配偶者」「現配偶者」が混在する極めて特異な共同体を作り上げています。
しかし、この手法には深刻な法的リスクが潜んでいます。将来的に関係が悪化して離脱するパートナーが出た場合、財産分与や慰謝料、養育費の算定基準が極めて不透明になる点や、渡部氏に万一の事態があった際の遺産相続において、認知された非嫡出子同士の間で複雑な遺留分侵害額請求などの紛争が生じる懸念は排除できません。