日本テレビ系列で放送された『マネーの虎』は、放送期間が2001年10月から2004年3月までという約2年半の間に、社会現象を巻き起こしました。スタジオにはセットの華美な装飾を排した独特の暗闇が広がり、一般の志願者が自身の事業プランを熱弁して出資を募る姿は、当時のバラエティ番組の常識を根底から覆すものでした。
番組の張り詰めた空気感を決定づけていたのが、司会・進行役を務めた吉田栄作さんの佇まいです。あえて志願者にも社長陣にも過度な感情移入をせず、黒のスーツ姿で静かに戦況を見守るストイックな姿勢は、単なる司会進行の枠を超えた「審判者」としての風格を漂わせていました。重厚なマネーの虎のナレーション(声優・石川英郎さんらによる緊迫感ある語り)と相まって、画面越しに伝わるヒリヒリとしたリアリティは視聴者を釘付けにしました。