近鉄名阪特急80000系の最大の特徴は、鉄道車両における心理的ストレスを根本から解決した「全席バックシェル構造」の採用にあります。
従来の特急や新幹線では、座席を倒す際に「後ろの乗客に一声かけるべきか」「倒しすぎて邪魔になっていないか」という気兼ねが常に付きまとっていました。ひのとりでは座席の背面に強固なシェルを設置し、リクライニング時も座面が前方にスライドしながら傾斜する機構を採用。後席の空間を一切侵害することなく、いつでも気兼ねなく最大角度までフルリクライニングさせることが可能です。
先頭および最後尾の1号車・6号車(8両編成時は8号車)に設定されているプレミアムシートは、ハイデッカー構造により通常車両よりも目線が高く設計されています。車内は横3列(2人掛け+1人掛け)のゆったりとした配置で、本革を採用した重厚なシートには電動リクライニング、電動レッグレスト、読書灯が完備されています。
一方、中間車両のレギュラーシートも決して妥協されていません。横4列配置ながらシートピッチは116cm確保されており、これは新幹線のグリーン車と同等クラスです。前後間隔に圧倒的なゆとりがあるため、ノートPCを広げてのデスクワークや軽食の際も窮屈さを感じることはありません。