三圃制とは?中世ヨーロッパ農業革命の仕組みと二圃制との違いを徹底解説

三圃制とは?中世ヨーロッパ農業革命の仕組みと二圃制との違いを徹底解説

三圃制とは?中世ヨーロッパ農業革命の仕組みと二圃制との違いを徹底解説についての真相を徹底解説します。

Q1:三圃制における「冬作」と「夏作」では具体的に何を栽培していたのですか?
A1:冬作(秋まき・初夏収穫)では、パンの原料となる小麦やライ麦など人間の主食穀物を栽培しました。夏作(春まき・秋収穫)では、大麦(ビール醸造用)、えん麦(馬や家畜の飼料)、およびエンドウ豆やソラ豆などの豆類を栽培しました。特に豆類は根粒菌によって土壌に窒素を補給し、えん麦は労働力となる馬のスタミナを支える極めて重要な役割を果たしていました。

Q2:なぜ地中海沿岸部では三圃制が普及せず、二圃制が続いたのですか?
A2:地中海性気候(Cs気候)は「夏に雨が極端に少なく乾燥し、冬に雨が降る」という特徴があるためです。春に種をまいて夏の成長期に水分を必要とする「夏作」が気候的に成立しなかったため、1年作付けして1年休ませる「二圃制」を維持せざるを得ませんでした。三圃制は、年間を通して降水がある西・中部ヨーロッパの西岸海洋性気候や湿潤気候だからこそ成立した農法です。

Q3:重量有輪鍬と三圃制は、なぜ必ずセットで解説されるのですか?
A3:三圃制で夏作地として利用された北西ヨーロッパの肥沃な平原は、粘土質で非常に重く、従来の木製鍬では耕すことが不可能だったからです。重量有輪鍬によって土を深く掘り起こして反転させることが可能になって初めて、三圃制のサイクルが十全に機能しました。さらに、重い鍬を引く馬の飼料(えん麦)を夏作で生産するという循環が成立していたため、両者は不可分の関係にあります。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。