内視鏡検査や血液検査を行っても明らかな潰瘍や炎症が見当たらないにもかかわらず、痛みがしつこく続くケースが増加しています。その背景にあるのが、精神的・身体的ストレスによる自律神経の失調です。
胃や腸の働きは自律神経(交感神経と副交感神経)によって精密にコントロールされています。強いプレッシャーや睡眠不足が続くと交感神経が過剰に優位となり、胃粘膜の血流が低下して胃を守る粘液の分泌が激減します。その一方で胃酸の過剰分泌や異常な胃の収縮運動が引き起こされ、強い痛みや不快感が発生します。
こうした病態は機能性ディスペプシアや胃痙攣と診断されることが多く、胃そのものの器質的病変だけでなく、生活習慣やストレス要因のマネジメントが根本的な改善に不可欠となります。