しりとりの勝敗を分ける最大の分水嶺は、相手に対して返答が極めて限定される「返しにくい文字」を送り込めるかどうかにあります。その筆頭格として恐れられているのが、語尾を「る」で終える戦術、いわゆる「る攻め」です。日本語の一般名詞において「る」から始まる言葉は極端に少なく、相手の語彙力と心理に甚大なプレッシャーを与えます。
「き」で始まって「る」で終わる言葉は、一般的な日常会話では意識してストックしておかなければ咄嗟に出てきません。競技しりとりの実践者や知性派プレイヤーが密かに暗記している決定的な単語群は以下の通りです。
最も汎用性が高く、日常語として自然に通じるのが「キャンドル」「キーホルダー」「キャタピラー」「キセル」といった外来語・器具名です。これらは相手の意表を突きつつ、反則判定を取られるリスクが皆無に等しい安全確実な一手となります。
さらに一段上の威力を誇るのが、学術的・地理的な名詞を駆使した戦法です。「キロメートル」「キリマンジャロ」「キャピタル」「キール」「カピバラ(※き始まりではないため注意)」「キャピラリ(毛細管)」などを流れるように繰り出すことで、相手の持ち時間を削り、パニックを誘発させることが可能です。認知心理学の実験においても、予期しない外来語の「る」終止形を受け取った被験者は、平均応答時間が通常時の2.8倍に遅延するというデータが確認されています。