発達特性は単一の症状ではなく、複数の感覚・認知・行動特性が絡み合って表面化します。特に家庭内で深刻な疲弊を生みやすいのが、2歳児の激しいかんしゃくパニックです。いわゆる「魔の2歳児」と呼ばれるイヤイヤ期のかんしゃくは、自分の思い通りにならない悔しさから生じ、親が抱きしめたり別の興味を引いたりすることで次第に鎮静化します。しかし、発達特性に起因するパニックは、聴覚や触覚の過敏、あるいは「いつもと同じ順序・配置でなければならない」という強いこだわりが崩れた際の防衛反応として発生します。刺激を遮断しない限り1時間以上泣き叫び続けたり、自傷行為に発展したりする点が根本的に異なります。
日々の観察において保護者が客観的な状態を把握できるよう、臨床現場で用いられるスクリーニング指標(M-CHAT等)をベースにした観察基準をまとめました。
家庭で簡易的に観察を行う際は、以下の2歳発達障害チェックリストを活用してください。単一の項目に当てはまるだけで即座に障害を意味するものではありませんが、複数項目が数か月にわたり持続している場合は、専門窓口への相談を検討する基準となります。
- 名前を呼んでも振り向かないことが1日の大半を占める
- 言葉が出ない、あるいはオウム返し(エコラリア)ばかりで対話にならない
- 親の顔をじっと見つめることが少なく、目が合ってもすぐに逸らす
- 抱っこを嫌がって体を突っ張る、または他人に全く警戒心なく突進する
- 爪先立ちで歩く、手を羽ばたかせるような独特の動き(常同行動)を頻繁に行う
- 散歩のルートや日常の手順が少しでも変わると、激しいパニックに陥る