「ミルクティーグレージュに染めたら、最終的に何色になるのか」という疑問に対し、美容現場の共通見解は「アンダー(元の明るさ)の黄色みと、配合されたアッシュ・グレー染料の残留度合いによって2系統に分かれる」というものです。
ブリーチありの場合、グレーやバイオレットの寒色染料が先に抜けるため、染めてから1週間前後でミルクティーベージュ、2〜3週間後にはクリーミーなペールイエローへと緩やかにシフトします。一方、ブリーチなしで染めた場合は、ベースのメラニン色素が残っているため、金髪にはならず、赤みを適度に抑えたライトブラウンやマロンベージュへと落ち着きます。
それにもかかわらず、SNSなどで「一瞬でヤンキーのような下品な金髪になった」という悲鳴が上がる背景には、毛髪内部の構造的な理由が存在します。日本人の黒髪は赤・オレンジ・黄のメラニンを多く含みます。グレージュ特有の透明感を出すために強引に脱色したものの、毛髪内部の黄色みを相殺するバイオレット(紫)染料が足りていない場合、青みやグレーの染料がシャンプー数回で流れ出た瞬間、むき出しになったアンダーの強烈な黄色が露出してしまうのです。
都内旗艦サロンのトップカラーリストへの取材によると、「すぐ金髪になってしまう最大の要因は、抜けた後の黄ばみを見越した“紫の隠し味”が処方されていないこと」だといいます。計算された配合であれば、色落ちの過程そのものが「まろやかなミルクベージュ」へと変化し、ギラついた金髪への急激な転落は防ぐことが可能です。