石川県内の中古住宅市場は現在、明確な「二極化と選別」の局面に突入しています。大手ポータルサイトの集約情報によると、ニフティ不動産の掲載件数は約2,094件、アットホームが約1,200件、SUUMOが約819件を記録しており、市場には豊富な選択肢が流通しています。しかし、その内実を紐解くと、エリアごとの価格差と需要の偏りが浮き彫りになります。
県庁所在地である金沢市では、利便性の高い文教地区や金沢駅・武蔵ヶ辻周辺の需要が底堅く、築20年前後でも2,000万〜3,500万円台を維持する物件が目立ちます。一方で、加賀市や羽咋郡、さらには能登方面では、土地付き一戸建てが数百万円以下で売りに出される事例が急増しています。
郊外都市として独自のポジションを築いているのが白山市です。地元大手不動産「さくらホーム」の販売データを確認すると、白山市鶴来地区において「北陸鉄道石川線鶴来駅徒歩15分、店舗利用に適した土間スペース付き住宅」が販売価格275万円(返済例:月々6,150円/40年返済・固定金利0.35%適用時)という驚きの水準で供給されている実例があります。車社会を前提としたベッドタウン需要を取り込む野々市市や白山市松任エリアでは1,500万〜2,500万円程度の中古需要が活発な半面、少し山間や歴史ある旧市街に入ると、手頃な取得価格で手に入るストックが豊富に眠っていることがわかります。