ドイツやスペインといった欧州のワールドカップ優勝経験国を撃破してきた日本が、なぜブラジルにだけは勝てないのか。そこには南米特有のサッカースタイルと、埋めがたい「決定的な実力差」が存在します。
第一の要因は、「理不尽な個の打開力」です。組織的なコレクティブさでスペースを埋めても、ブラジルのアタッカーは一瞬のステップ、重心移動、爆発的なスプリントで1対1を無力化します。特にネイマールは日本代表戦通算5試合で9得点を叩き出しており、日本の守備組織を単独で破壊し続けてきました。
第二に、「極限プレッシャー下での判断速度と技術の質」が挙げられます。ハイプレスを仕掛けても、ブラジルの選手は涼しい顔でワンタッチ・ツータッチでプレッシャーをいなし、逆に日本の背後にある広大なスペースを突いてきます。
さらに見逃せないのが、「勝負どころにおけるギアチェンジの鋭さ」です。ブラジルは試合を通じて常に100%の力を使うのではなく、相手の隙を見逃さずにここぞという瞬間に前線の人数とプレー強度を一気に引き上げ、確実に仕留め切る狡猾さを持っています。