父は伝説的俳優の松田優作。偉大な名を背負って10代でデビューした松田龍平だが、親の威光に頼ることなく、自らの足で独自のポジションを築き上げてきた。デビュー作『御法度』で見せた鮮烈な存在感から四半世紀、彼の芝居は常に異彩を放ち続けている。
親譲りの存在感がありながら、力みを感じさせない脱力した佇まいは彼ならではのものだ。過剰な感情表現を削ぎ落とし、佇まいだけで雄弁に物語るスタイルは、日本映画界において極めて貴重な存在といえる。芸能界という激流の中で、ぶれることなく己の美学を貫く姿は同業者からも高く評価されている。