ネット上などでは「鳥葬は現在、全面的に禁止されたのではないか」という噂が散見されますが、結論から言えば鳥葬そのものが違法化されたわけではありません。現在もチベット自治区や四川省・青海省などのチベット民族居住地域において、鳥葬は伝統的な葬儀として日常的に執り行われています。
大きく変化したのは、部外者や観光客に対する規制です。かつて四川省のラルンガル・ゴンパ(色達)などでは、観光客が無遠慮に鳥葬場へ押し寄せ、カメラを向けるといったトラブルが多発しました。これを受け、中国当局はチベットの伝統文化保護と遺族の尊厳維持を目的に、鳥葬現場での無断撮影・録画・ネット配信を全面的に禁止し、違反者には厳しい処罰を科しています。
現在、観光客向けの安易な「鳥葬見学ツアー」の多くは催行が制限されています。仮に遠方からの見学が一部で許可されているエリアであっても、遺族の悲しみに配慮した厳格なマナーと静粛が求められます。見世物ではなく、厳粛な宗教儀礼としての保護と管理が急速に進んでいます。