事件発生直後、SNSや掲示板などでは「なぜ担任は目を離したのか」「親のしつけはどうなっているのか」といった短絡的な批判が一部で散見されました。しかし、これらは特別支援教育の現実を知らないことによる重大な誤認です。
第一に、離設行動は「家庭のしつけ」や「教員の怠慢」で制止できるものではありません。発達障害のある子どもにとって、パニック時の逃走や突発的移動は自律神経の過負荷による反射的行動に近く、事前の言い聞かせが通用しないケースが一般的です。
第二に、「校門をすべて頑丈に鍵で閉ざせばよい」という極論も、消防法上の避難経路確保や、災害時の脱出ルート維持という観点から一筋縄ではいきません。安全管理と防災・防犯のバランスをどのように取るかが、現代の学校設備における極めて難しい課題となっています。