ハイボールCMを巡っては、インターネット上で長年語り継がれているいくつかの都市伝説や疑問が存在します。現場の制作事情や音楽的背景を検証します。
「あの風情あるカウンターバー」は実在するのか?
検索エンジンで頻繁に調べられるのが「角ハイボール CM ロケ地 バー」というキーワードです。「神楽坂の隠れ家バーではないか」「銀座の老舗スナックを貸し切っているのか」といった推測が飛び交っていますが、結論から言えば、メインシーンのバーは撮影スタジオ内に組まれた特設美術セットです。
照明の当たり具合、グラスに落ちる光の反射、氷が溶ける音の音響設計までを極限まで計算し尽くすため、東宝スタジオをはじめとする都内近郊の大型スタジオに精巧なカウンターが設営されています。ただし、外観や路地裏のシーン、情緒ある街並みのカットについては、神楽坂や台東区・谷根千エリア、横浜・野毛などの昭和レトロな街並みが一部インスピレーション源や外観ロケ地として活用されています。
時代を彩る名曲「ウイスキーが、お好きでしょ」の歴代シンガー
角ハイボールの情緒を決定づけているのが、1991年にSAYURI(石川さゆりさん)が歌唱した名曲「ウイスキーが、お好きでしょ」(作詞:田口俊、作曲:杉真理)です。この楽曲はCMシリーズの変遷に合わせて多様なアーティストによってカバーされてきました。
- ゴスペラーズ:重厚なアカペラハーモニーで大人の夜を演出。
- 竹内まりや:洗練されたポップス調のアレンジで幅広い層に訴求。
- ハナレグミ(永積崇):温かみのあるアコースティックな歌声で日常の哀愁を描写。
- 田島貴男(ORIGINAL LOVE):ソウルフルで力強い歌唱で活気ある居酒屋編を彩る。
歌い手が変わるたびに楽曲の表情が変化し、店主女優のキャラクターと共鳴することで、視聴者に新鮮な印象を与え続けています。