従来のオフィス空間を前提とした巨大な複合機ビジネスは、今や大きな転換期を迎えている。長年にわたり日本のOA機器産業を牽引してきた大手メーカーは、働き方の多様化に伴い、ハードウェアの小型化と高性能化の両立に巨額の投資を行ってきた。
ペーパーレス化が叫ばれる一方で、「現場で急遽紙の書類が必要になる」シチュエーションは絶えない。不動産の現地案内、訪問介護の現場、あるいは災害時の緊急避難所など、モバイル出力への潜在的ニーズは以前にも増して高まっている。据え置き型プリンターのマーケットが縮小傾向を示す中、持ち運びに特化したセグメントだけが異彩を放つ成長曲線を描いているのだ。