身体の成長期において、バストが発育する背景には複雑な乳腺発達メカニズムが存在する。思春期に入ると脳の下垂体から指令が出され、卵巣からエストロゲンなどの女性ホルモンが分泌され始める。これが乳腺組織を刺激し、その周囲に皮下脂肪がつき始めることで胸がふくらんでいく。
日本小児科学会のガイドラインや知見によれば、二次性徴の発来時期は一般的に10歳前後とされているが、8歳頃から始まる子もいれば12歳を過ぎてからの子もおり、数年単位での差が生じる。現場の小児科専門医は、「他者と比較して焦る必要はまったくない。成長の波は一人ひとり異なる」と強調する。まずは胸のあたりに固いシコリのようなもの(乳腺芽)ができ、かすかな痛みやかゆみを伴いながら徐々に膨らみ始めるのが、健やかな発育のサインである。