呉越同舟の読み方は「ごえつどうしゅう」です。漢字を分解すると、「呉(ご)」と「越(えつ)」という2つの敵対国の人々が、「同じ(同)」「舟(ふね)」に乗り合わせている情景を表しています。
この四字熟語が持つ本質的な意味は、「仲の悪い者同士や敵対する関係にある者たちが、共通の困難や利害関係の一致によって協力し合うこと」です。また、転じて「敵対する者が同じ場所に居合わせる気まずい状況」そのものを指す場合もあります。
ポイントは、両者が「心から和解したわけではない」という点です。平時であれば互いに刃を交えるような関係であっても、全員の生存を脅かす非常事態(嵐など)に直面した瞬間、生き残るという共通の目的のために私怨を捨てて手を取り合う――この冷徹な合理性こそが、呉越同舟の根幹を成す概念です。