森永製菓 ぬーぼーが登場したのは、昭和から平成へと時代が移り変わる1988年(昭和63年)のことでした。当時、チョコレートといえば板チョコや粒チョコのような固い食感が主流だった中、空気を抱き込ませた「エアインチョコ」を薄焼きモナカで包み込んだぬーぼーの構造は、製菓業界に大きな衝撃を与えました。
ひとくちかじると、サクッとしたモナカの香ばしさに続き、中のチョコレートが舌の上でシュワッとほどけるように溶けていく独自のテクスチャーは、瞬く間に小中学生を中心に大ヒットを記録。当時1個70円前後という駄菓子感覚で買える手頃な価格設定も手伝い、懐かしいお菓子 ぬーぼーは平成初期の駄菓子カルチャーを象徴するトップランナーへと登り詰めました。
ヒットを強力に後押ししたのが、独特のプロモーション展開です。テレビCMではタレントの田代まさし氏が起用され、「ぬーぼーが出たよ〜」「ぬ〜ぼ〜」といった脱力感のあるフレーズとコミカルな演出が茶の間の話題を独占。歴代のCMソングやキャッチコピーは当時の子どもたちの間で流行語のように浸透し、単なるチョコレート菓子の枠を超えた一大カルチャー現象を巻き起こしました。