特別なカリグラフィー専用ペンを持っていなくても、一般的なサインペンや白チョークだけでプロのような見栄えを実現する決定的な技法があります。それが「フォークス・カリグラフィー(Faux Calligraphy:擬似カリグラフィー)」です。
本格的なつけペンは筆圧の強弱で線の太さを変化させますが、フォークス・カリグラフィーでは「下に向かってペンを動かした線(ダウンスロープ)だけに後から二重線を描き足して塗りつぶす」という手法を取ります。上に向かう線(アップスロープ)は細いまま残すため、誰でも失敗することなくメリハリのある美しい文字を構築できます。
黒板アートやクリスマスカードで失敗を防ぐ実践ステップは以下の通りです。
- ステップ1(薄いベースラインの設計):定規やマスキングテープを用い、文字の底辺(ベースライン)と高さの上限(ウエストライン)を薄く鉛筆やチョークで設定します。
- ステップ2(単線の筆記体で下書き):力を抜いて一連の単語を等間隔で書き進めます。この段階でスペルミスやつなぎの歪みがないかを俯瞰して確認します。
- ステップ3(下向きの線に肉付け):ペンを下方向に引いた部分の「左側」または「右側」に均一な幅で平行線を引き、内側を丁寧に塗りつぶします。
- ステップ4(フローリッシュ装飾の追加):「M」の左足や「s」の末尾の払いに、植物のツタを模した緩やかな渦巻き(フローリッシュ)を少量だけ書き足します。装飾を全体の20%以内に抑えることが洗練された印象を保つ鉄則です。