遠い存在に思われがちな皇族の暮らし。しかし、彬子女王が綴る言葉の端々には、人間味あふれる温かな日常が垣間見える。厳しい礼儀作法や宮中行事の裏側に隠された苦労、そして家族との他愛のない会話。そこには、伝統を守り伝える厳粛な時間と、誰もが共感できる身近な暮らしが同居している。
三笠宮家という歴史あるお家柄に生まれながらも、決して特別ぶることなく自らの生活を見つめる視線は実にフラットだ。皇室の伝統行事に込められた本来の意義をわかりやすく説き明かす姿勢は、多くの人々にとって皇室の真の姿を知る大きなきっかけとなっている。