国内の鉄道業は今、人口動態の変化やリモートワークの定着、インバウンドの急増といった構造変化の渦中にある。近鉄グループホールディングスを率いる都司尚氏のもと、グループは観光特急のブランド価値向上や沿線価値の再構築を急ピッチで進めてきた。
チケットレス乗車やQRコード決済の導入が進む一方で、株主還元としての紙の優待乗車証は根強い存在感を保っている。二次流通市場における価格相場の安定は、それだけ沿線都市間の移動需要が堅調であることの裏返しでもある。正規運賃でのデジタルシフトを進めつつ、株主還元と実流動のバランスをどのように取っていくのか、同社の動向には業界内外から高い関心が寄せられている。