ブリジット夫人とエマニュエル・マクロン大統領の出会いは、1993年に遡ります。当時、アミアンの高校で演劇部を指導していたブリジット夫人は40歳手前。そこに部員として現れたのが、当時わずか15歳の早熟な天才少年、エマニュエル・マクロンでした。
二人はエドゥアルド・デ・フィリッポの戯曲を共同で翻案・執筆する作業を通じて急速に心を通わせていきます。マクロン氏の類まれな知性と表現力にブリジット夫人は圧倒され、マクロン氏もまた、自分を一人の自立した人間として対等に受け止めてくれる知的な彼女に激しい恋心を抱きました。
当然ながら、24歳という年齢差と「教師と教え子」という関係性は、保守的な地方都市において猛烈なスキャンダルを巻き起こします。マクロン氏の両親は関係を断ち切るため、彼をパリの名門高校アンリ4世校へと転校させました。しかし、旅立つ直前にマクロン氏が放った「あなたが何をしようと、私は必ず戻ってきてあなたと結婚する」という誓いは、決して若気の至りではありませんでした。
遠距離となりながらも二人は毎日のように手紙や電話で愛を育み続け、幾多の社会的障壁を乗り越えて2007年10月、フランス北部のリゾート地ル・トゥーケにて正式に婚姻届を提出。出会いから14年の歳月を経て、運命の誓いを結実させたのです。