デニムの上下がダサいと断じられる最大の理由は、生地の「厚み」と「インディゴの面積」が視覚を圧迫する点にある。全身を硬質なインディゴブルーで覆ってしまうと、視覚的な抜け感が完全に消失する。結果として、まるで現場作業の制服を着たままでいるかのような重苦しさを相手に与えてしまうのだ。
第2の要因は、サイズ感のミスマッチだ。上下ともにピチピチのジャストサイズを選んでしまうと、一昔前のロックスター崩れのような古臭さが露呈する。逆に、何の計算もなく上下とも極端なオーバーサイズにしてしまえば、服に着られているだらしない印象が前面に出てしまう。
そして第3の罠が、色落ち加工のチグハグさである。上着はリジッド(ノンウォッシュ)の濃紺なのに、パンツは激しく色落ちしたライトブルー。あるいはその逆。異なるトーンや加工感を安易に混ぜ合わせると、コーディネートの調和は一瞬で崩壊する。