スーパーディスカウントリアルの実態|激安の裏側と口コミの真相を追う

スーパーディスカウントリアルの実態|激安の裏側と口コミの真相を追う

スーパーディスカウントリアルの実態|激安の裏側と口コミの真相を追うに関する注目トピックを分かりやすく解説します。最新情報を求める方は必見です。

値札を見て思わず二度見してしまうほどの低価格は、決して偶発的な安売りや一時的な在庫処分によるものではありません。そこには、流通の常識を覆す緻密な低価格スーパーの経営戦略と真相が存在します。

最大の原動力となっているのが、特売日を設けずに毎日同じ低価格で販売し続ける「EDLP(Everyday Low Price=エブリデー・ロープライス)」の手法です。従来の総合スーパー(GMS)では、折込チラシの配布や頻繁な売り場変更に伴う値札の貼り替え、特売日の極端な混雑に対応する追加人員の確保など、販促と人件費に莫大なコストを投じてきました。対してディスカウント業態は、チラシ広告を極限まで削減し、年間を通じて需要を平準化させることで、仕入れから売り場管理に至るサプライチェーン全体の無駄を根こそぎ削ぎ落としています。

さらに現場で徹底されているのが、物流コストと品出し工数の圧縮です。商品をダンボール箱のまま陳列棚に積み上げる「カートイズム陳列(段ボールカット陳列)」を採用し、スタッフが商品を1点ずつ手作業で並べる手間を排除。バックヤードの在庫スペースを最小化し、トラックから直接売り場へと流し込むクロスドッキング物流を構築することで、ディスカウントストア価格破壊の仕組みを盤石なものにしています。

食品流通アナリストの試算によると、一般的な食品スーパーの販管費率(売上高に対する販売費および一般管理費の割合)が25%〜28%前後で推移するのに対し、有力ディスカウントチェーンでは15%〜18%前後にまで抑え込まれています。この約10ポイントに及ぶ驚異的なコスト格差こそが、消費者へ直接還元される値引き原資の正体です。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。