お盆期間中に仏壇へお供えする正式な料理は、一般に「霊供膳(れいぐぜん)」または「仏膳椀(ぶつぜんわん)」と呼ばれます。これは仏教の戒律に基づき、命を奪わない植物性食材のみで作られた「精進料理の一汁三菜」で構成するのが古くからの習わしです。
家庭で作る場合の献立構成は決して複雑である必要はありません。出汁(だし)に昆布や干し椎茸を使い、季節の夏野菜を中心にした素朴で優しい味わいに仕上げます。
- ご飯(親椀):白米を山型に丸く高く盛り付けます(お盆の仏壇のご飯の盛り方は、蓮の蕾や仏様の徳の高さを表すため、平らではなくふっくらと丸みを持たせるのが作法です)。
- 汁物(汁椀):大根、人参、豆腐、油揚げ、わかめなどの味噌汁やすまし汁。
- 煮物(平椀):かぼちゃ、里芋、高野豆腐、椎茸、インゲンなどの炊き合わせ。
- 和え物・酢の物(壺椀):ほうれん草のごま和え、きゅうりとワカメの酢の物、白和えなど。
- 香の物(高坏):たくあん、しば漬け、きゅうりの浅漬け(2切れ盛るのが通例)。
出汁を取る際にかつお節や煮干しなどの動物性出汁を使用しない点だけ徹底すれば、家庭にある身近な旬の野菜で十分なおもてなしが整います。