KinKi Kidsの名曲誕生秘話を語る上で欠かせないのが、堂本剛の作詞・堂本光一の作曲という黄金タッグの創作プロセスです。もともと森永製菓のチョコレート「ダース」CMソングのタイアップが決まっていた中、光一が先にメロディを書き上げ、そのデモテープを受け取った剛が歌詞を乗せる形で制作が進められました。
最大の謎であり最大の魅力となっているのが、なぜ堂本剛が徹底した「女性目線」で歌詞を書いたのかという点です。当時の音楽番組や雑誌の手記において、剛は「光一の書く哀愁を帯びたメロディラインには、男性の強がりよりも、女性特有の繊細で揺れ動く感情や、一途すぎるがゆえの脆さが最も美しく調和する」といった趣旨の創作意図を明かしています。
男性アイドルが自ら制作する楽曲でありながら、語り手を女性に設定することで、聞き手は性別を超えた生々しい切なさに引き込まれます。単なる恋愛のノスタルジーではなく、相手に包み込まれる喜びと同時に生じる「失うことへの恐れ」を浮き彫りにしたことが、本作の歌詞に時代を超越した普遍性を与えました。