食品の期限表示には「消費期限(安全に食べられる期限)」と「賞味期限(美味しく食べられる期限)」の2種類があります。カップ麺に記載されているのは賞味期限であり、期限が過ぎた瞬間に有毒化するわけではありません。しかし、経過期間によって生じるリスクの質は大きく変化します。
賞味期限切れ1ヶ月であれば、密閉状態が保たれ冷暗所で保管されていた場合に限り、品質への影響は最小限にとどまります。麺のコシが若干損なわれたり、香辛料の香りが弱まったりする変化は見られますが、健康被害に直結する可能性は極めて低いといえます。
しかし、賞味期限切れ半年を過ぎると状況は一変します。後述する「安全係数」の限界枠を完全に逸脱するため、麺に含まれる油脂の酸化が進み、調理時に独特の古い油の臭いや酸味を感じるようになります。胃腸がデリケートな人や子ども、高齢者はこの段階でも消化不良を起こすリスクが高まります。
そして賞味期限切れ1年に達したものは、見た目に大きな変化がなくても内部で有害な酸化物質が蓄積しています。「お湯を入れたら普通に戻ったから大丈夫」と過信して完食し、数時間後に激痛に襲われるケースが後を絶ちません。