インターネット上で「生理を早く終わらせる方法」として頻繁に紹介されるのが、東洋医学のツボ押しや骨盤体操、特定の食品を摂取するアプローチです。SNSでも「三陰交(さんいんこう)や血海(けっかい)を押したら血がドバッと出て早く終わった」「ハーブティーや豆乳を飲んだら日数が縮んだ」という体験談が散見されます。
しかし、日本産科婦人科学会の指針や臨床医の見解に基づけば、食事やツボ押しによって子宮内膜の剥離スピードそのものを物理的に加速させることは不可能です。生理(月経)とは、妊娠が成立しなかった場合に不要となった子宮内膜がプロスタグランジンというホルモン様物質の働きで子宮が収縮し、血液とともに体外へ排出される現象を指します。
ツボ刺激や骨盤ストレッチなどの生理を早く終わらせる運動は、骨盤腔内の血流を改善して子宮収縮をスムーズにし、「鬱血してダラダラ続いていた出血が一時的にまとまって排出される」という感覚をもたらす補助的効果は期待できます。ただし、これは全体の出血期間を劇的に3〜4日短縮させるものではなく、あくまで血行促進による副次的な体感にすぎません。
また、「生理が早く終わる食べ物」として挙げられるビタミンCや大豆イソフラボン、生姜なども、体温維持やホルモンバランスを間接的に整える栄養素ではあるものの、即効性のある月経短縮薬のような作用機序はありません。過度な期待から極端な偏食や過剰摂取に走ることは、かえって体調を崩す原因となります。