実は「緑の新幹線」はE5系が初めてではありません。1982年の東北新幹線・上越新幹線開業時から、北へ向かう新幹線のシンボルカラーは一貫して「緑」でした。歴代の緑系新幹線の変遷と、2026年現在も線路を共有する酷似車両の違いを以下の比較表で整理します。
昭和世代の記憶にある「初代・緑の新幹線」は国鉄200系です。東海道新幹線の0系と似た愛嬌のある丸い先頭形状ながら、雪害を防ぐボディマウント構造と「緑14号」と呼ばれる深いグリーンの帯をまとい、東北・上越路の象徴となりました。この200系が存在したからこそ、東日本エリアの新幹線におけるアイデンティティカラーとして「緑」が定着したのです。
そしてファンや乗客の間で最も混同されやすいのが、JR東日本の「E5系」とJR北海道の「H5系」の違いです。
北海道新幹線開業に合わせて投入されたH5系は、基本的な走行メカニズムや車体外板をE5系と共有していますが、中央の帯がピンクではなく「彩香(さいか)パープル」と呼ばれるラベンダー色になっています。さらに側面のシンボルマークが、E5系の鳥のハヤブサを模したエンブレムに対し、H5系は北海道の形にシロハヤブサを組み合わせたデザインとなっています。全4編成しか製造されておらず、東京駅で見かけることができれば非常に幸運な車両です。