ネット上の体験談では「ペグを打てばタープも問題なく張れた」という成功体験が散見されますが、これは現場の気象条件を無視した極めて危険な誤解です。三河湾に面した吉良エリアは、午前中は穏やかであっても午後になると南寄りの強い海風が吹き込み、突風時の瞬間風速が10m/sを超えることが珍しくありません。
現場を詳細に観察すると、設営トラブルの原因の大部分が「固定具の選定ミス」に起因しています。一般的なキャンプ場で使用する金属製スチールペグやアルミピンペグは、粒子が細かくサラサラとした宮崎・恵比寿の人工砂浜では全く抵抗力を発揮しません。突風が吹いた瞬間、ペグが砂から一気にすっぽ抜け、凶器となったパラソルやタープのポールが周囲の遊泳者に向かって高速で飛来する危険事故が実際に発生しています。
ワンタッチテントを持ち込む際の正解は、金属ペグに頼るのではなく、「テントの四隅に付属している砂袋ポケットに濡れた砂を隙間なく詰め込むこと」です。加えて、テント内部の四隅に2リットルのペットボトル飲料や重いクーラーボックスを配置し、風に煽られても浮き上がらない自重を確保することが安全管理の絶対条件となります。風が強まり、サンシェードの骨組みが押し潰されるような状況になった場合は、躊躇なく幕体を畳んで撤収する判断力が求められます。