日本国内における災害リスク都道府県比較を正確に行うためには、単一の事象ではなく「地震発生頻度」「水害・土砂災害被害額」「台風の上陸・接近数」を多角的にクロス集計する必要があります。過去数十年の気象庁観測データや内閣府の防災白書を精査すると、明確な安全地帯の傾向が浮かび上がります。
過去30年間における震度5弱以上の観測回数が極めて少ない地震が少ない県の筆頭格として挙げられるのが富山県、佐賀県、鳥取県です。富山県は強固な地盤に守られており、日本海側のプレート境界からも一定の距離を保っています。佐賀県も九州中部に位置しながら、別府・島原地溝帯などの主要な火山性地殻変動エリアから外れており、歴史的にも大規模地震の発生記録が突出して少ない地域です。
一方、台風被害が少ない都道府県や風水害の少なさという指標では、本州中央部を走る山脈に囲まれた瀬戸内海沿岸地域(岡山県・香川県・広島県の一部)や、中央高地の長野県が上位を占めます。南海上から北上する台風の多くは四国山地や紀伊山地に衝突して勢力を減衰させるため、瀬戸内エリアには暴風や記録的豪雨が直接届きにくい地理的スクリーン構造が形成されているためです。