生の桃の皮を剥く際、果肉が潰れて果汁が垂れ流しになり、手がベタベタになった経験を持つ人は多いはずです。ところが、丸ごと凍らせた桃を使えば、刃物を一切使わずに指先だけでつるんと皮が剥けるという劇的なメリットが得られます。
この現象は、果皮と果肉の境界にある水分が解凍される速度の差を利用したものです。熱伝導率の違いにより、表面の薄い果皮組織だけが先に緩むため、まるで湯むきをしたトマトのように簡単に剥がれ落ちます。
具体的な手順は次の3ステップです。
ステップ1:流水またはぬるま湯に30秒〜1分浸す
冷凍庫から出したカチカチの桃をボウルに入れ、水道水(または人肌程度のぬるま湯)に浸します。表面に薄い氷の膜が張り、皮がわずかに柔らかくなるまで待ちます。
ステップ2:手のひらで包むように皮を撫でて剥く
水の中で桃を持ち、親指の腹で桃の表面をやさしく撫でるように押し滑らせます。切れ目を入れる必要すらなく、皮がペロリと剥がれていきます。
ステップ3:常温で5〜10分置き、半解凍で切り分ける
皮を剥いた直後は芯まで硬いため、包丁が入る硬さになるまで数分待ちます。中心部がわずかにシャリシャリした半解凍(セミフレッド状態)でカットするのが美味しさのピークです。