SNSやネット掲示板では「広尾で有名人を見かけた」という投稿が散見されますが、現地の実態を丹念に観察すると、目撃される場所には極めて明確な偏りがあります。
目撃例が集中するのは、有栖川宮記念公園の散策路、輸入食材を豊富に扱う「ナショナル麻布」、複合商業施設「広尾プラザ」、あるいは広尾商店街(広尾散歩通り)のオーガニックカフェなど、限られた生活動線です。ここでの振る舞いにも特徴があります。キャップやマスクを軽く着用した著名人が、周囲の目を過剰に気にすることなく、ごく自然に家族連れで買い物を楽しんでいます。
一般の住宅街であれば「あの芸能人がいた」と周囲がざわつき、スマートフォンを隠し撮りするような事態が起きかねません。しかし広尾では、周囲の住民も医師、経営者、外交官といった自立した生活基盤を持つ層が多く、他人の私生活に干渉しないソーシャルコード(社会的暗黙規範)が強固に機能しています。結果として、目撃されても悪質なスキャンダルや炎上に発展しにくい安全地帯が形成されているのです。