水沢山の豊かな大自然に抱かれた約6万坪もの広大な敷地に鎮座する佛光山法水寺。門をくぐった瞬間に日本の寺社仏閣とは一線を画すオリエンタルな空気感に包まれますが、そもそもなぜこの北関東の地に建立されたのでしょうか。
設立母体である「佛光山」は、1967年に開山・星雲大師によって台湾・高雄市で創設された中国仏教・臨済宗の流れを汲む国際的な仏教教団です。現在では世界各地に300以上の別院を構え、社会教育や慈善事業、文化交流を積極的に展開する台湾四大仏教の一つとして知られています。
日本国内においては、1990年代初頭から東京、山梨、大阪などに道場や分院が開設されてきましたが、信徒の増加に伴い、瞑想や修行、国際交流の中心地となる総本山の建立が急務となっていました。そこで白羽の矢が立ったのが、古くから修験や信仰の山として名高い群馬県伊香保の水沢山中腹でした。東京近郊からの交通アクセスが良好でありながら、俗世の喧騒を離れた清廉な霊峰の環境が、佛光山の掲げる「人間仏教(生活の中に活かす仏教)」の理念と合致し、長年の構想を経て2018年に日本の総本山として正式に開山を迎えました。