巨大地震はいつ来る?南海トラフ最新確率と命を守る避難対策の全貌

巨大地震はいつ来る?南海トラフ最新確率と命を守る避難対策の全貌

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大規模な地震が懸念される局面になると、決まってSNSや動画サイトで拡散されるのが「〇月〇日に壊滅的地震が起きる」といった終末論的な予言や、「地震雲が現れた」「深海魚が打ち上げられたから前触れだ」とする巨大地震の前兆現象に関する言説です。報道の現場でも、こうした怪情報に怯えた市民からの問い合わせが後を絶ちません。しかし、情報社会において命を守る第一歩は、フェイクニュースを冷静に峻別することです。

気象庁および東京大学地震研究所をはじめとする主要研究機関は、現代の地球物理学において「何月何日の何時に、どこでMいくつの地震が起きる」と特定する短期予知の技術は確立されていないと一貫して公表しています。大気現象である雲の形状がプレート深部の地殻破壊によって数日前から特定の形に固定されるという物理的メカニズムは立証されていません。また、リュウグウノツカイなどの深海魚漂着についても、東海大学と静岡大学の共同研究チームによる過去数十年分の統計解析によって、地震発生との間に有意な相関関係は認められないことが科学的に証明されています。

それにもかかわらず、なぜ荒唐無稽な予兆説が人々の心を捉えて離さないのでしょうか。災害社会学では、人間が正体不明の巨大な脅威に直面した際、不確実性による耐えがたいストレスから逃れるために「偽りの確定情報」にすがりつく心理規制が働くことが指摘されています。「いつ来るか分からない」という極限の不安を抱え続けるより、「〇日に来る」と信じることで一時的な安心や防衛行動の口実を得ようとするのです。根拠なきオカルト情報に振り回されて買い占めやパニックに走るのではなく、常に公的機関が発信する観測データと科学的事実に立ち返る知的リテラシーが問われています。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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