2026年秋に百合子さまが旅立たれたことで、皇室内の宮家構造には重大な空白が生じました。現在、三笠宮家に所属されているのは、長男・寬仁親王の長女である彬子女王と、次女の瑶子女王のお二人です(寬仁親王妃信子さまは別居の経緯を経て宮家運営上は独自の独立した公務基盤を維持されています)。
宮内庁の運用実務上、皇族費の受給区分や宮家事務を司る宮務官の配置など、組織としての「三笠宮家」は維持されています。しかし、現行の皇室典範では宮家の当主継承について「男系男子」を基本構造として想定しているため、内親王や女王が法的な意味での新たな「宮家当主」へ就任する明確な条文が存在しません。そのため、実務上は年長者である彬子女王が祭祀や御霊屋(みたまや)の管理、公務全般を取り仕切る実質的な筆頭として振る舞われているのが実情です。
皇室担当記者の証言によれば、「百合子さまの一周忌や喪明けの祭祀においても、彬子さまの沈着冷静な差配が光っていた」と伝えられています。しかし制度の壁は厚く、現行法のまま彬子さまや瑶子さまが民間男性とご結婚された場合、皇籍を離脱することになります。その結果、三笠宮家という宮号そのものが歴史から姿を消す「自然消滅」のカウントダウンが静かに進んでいるのです。