近江兄弟社とメンソレータムの真相|倒産劇と復活の歴史を追う

近江兄弟社とメンソレータムの真相|倒産劇と復活の歴史を追う

近江兄弟社とメンソレータムの真相|倒産劇と復活の歴史を追うに関する最新の話題を丁寧に解説いたします。

見た目こそ瓜二つに見える両製品だが、処方設計や使用感には明確な思想の違いが存在する。薬局やバラエティショップでどちらを選ぶべきか迷う消費者に向けて、主たる薬用リップスティックおよび軟膏缶のスペックを詳細に比較・検証した。

比較項目近江兄弟社 メンターム(薬用スティック)ロート製薬 メンソレータム(薬用リップXD)編集部の検証評価・違いの要点有効成分l-メントール、dl-カンフルl-メントール、dl-カンフル消炎・清涼作用を持つ薬用主成分は実質的に同一構成。基剤(油分構成)白色ワセリン、セレシン、パラフィン主体の硬質ブレンド黄色ワセリン主体の伝統的アメリカン処方メンタームは精製度の高い白色ワセリンを採用し、油臭さを低減。塗り心地・質感スルスルと伸びが良く、ベタつきが少ないサラリとした皮膜重みのある濃厚な油膜で唇を密閉するクラシックな感触日中の使いやすさはメンターム、就寝前の重厚保護はメンソレータムが優位。実勢価格帯(税抜)1本あたり約100円〜150円(2本パック等で高コスパ)1本あたり約180円〜250円前後広告費を抑え自社工場直結で流通させる近江兄弟社が価格面でリード。製造拠点滋賀県近江八幡市(自社国内工場)国内提携工場またはグループ拠点「近江の地」での製造にこだわり続ける近江兄弟社の職人体制。

分析から浮き彫りになるのは、メンタームの「現代的で実用的なマイナーチェンジ」だ。かつて米国式の黄色ワセリンベースで作られていた処方に対し、近江兄弟社は再起の過程で基剤の精製度を高め、不純物の少ない白色ワセリンやパラフィンを絶妙な比率で配合した。これにより、特有の油臭を抑えつつ、塗布後の密着感と軽やかな使用感の両立に成功している。対するロート製薬のメンソレータムは、往年の重厚な保護膜を重んじる設計を守っており、個人の好みによって明確に棲み分けられているのが実態だ。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。