SARD UNDERGROUNDを巡る最大のターニングポイントとなったのが、結成メンバーの相次ぐ脱退です。4人組ガールズバンドとしてスタートした同グループですが、その道のりは平坦ではありませんでした。
まず2021年5月、ギタリストの赤坂美羽が体調不良および契約上の諸事情により電撃脱退。そしてバンドのデビュー5周年を迎えた2024年秋、ベースの杉岡泉美とキーボードの坂本ひろ美が、それぞれの将来の音楽的ビジョンと人生設計の違いを理由にグループを卒業しました。この一連の動きに対し、当時のネットコミュニティでは「不仲説」や「事務所による一方的なソロ化推進ではないか」といった憶測が飛び交いました。
しかし、実際の現場を取材すると全く異なる実態が浮かび上がってきます。関係者の証言によると、学生時代からの結成ではなく、オーディションを通じて集められたメンバー間にはプロフェッショナルとしての一定の距離感がありつつも、互いの演奏技術をリスペクトし合う関係性が保たれていました。脱退の真因は、「生涯をかけてZARDという巨大な看板とレガシーを背負い続ける覚悟の重さ」に対する個々のキャリア選択の相違でした。
ライブツアーに足を運ぶ古参ファンや、SNSでの現場コミュニティにおける声は極めて冷静かつ温かなものです。
「4人のアンサンブルが好きだった寂しさはあるが、1人になってもSARD UNDERGROUNDという名前を守り、坂井さんの歌を歌い続ける友亜ちゃんの覚悟を否定するファンはいない」「サポートミュージシャンを迎えた現在のライブ体制の方が、皮肉にも90年代Being黄金期の生々しいバンドサウンドを再現できている」
孤独な看板を背負うこととなった神野友亜ですが、ステージ上でのパフォーマンスはむしろ凄みを増しており、ソロ体制への移行は彼女のフロントマンとしての自覚を決定づける契機となったと評価されています。