Q1:五十肩だと思って体操やマッサージを続けていたら痛みが悪化しました。どうしてですか?
A1:五十肩(凍結肩)の拘縮期であれば適度なストレッチが有効な場合もありますが、棘上筋炎や腱板断裂を起こしている場合、無理に腕を動かすと骨と腱が激しく衝突(インピンジメント)し、断裂部をさらに引き裂いてしまうためです。痛みを伴う自己流の体操は直ちに中止し、速やかに肩関節の専門医で画像診断を受けてください。
Q2:整形外科でヒアルロン酸注射を打つと断裂した腱はつながりますか?
A2:ヒアルロン酸注射には組織を直接縫合・再生させる力はありません。その目的は、関節内の滑りを滑らかにして炎症を鎮め、痛みを緩和することにあります。痛みが引いている間に理学療法士のもとで周囲の筋肉を鍛え、代償機能を高めるための「リハビリを進めるための環境作り」として活用するのが正しい位置づけです。
Q3:棘上筋の痛みを放置し続けると、最終的に腕はどうなってしまいますか?
A3:部分断裂から完全断裂へと広がり、引っ張られた筋肉が退縮して脂肪変性を起こします。長期間放置して筋肉の柔軟性が失われると、後から手術で縫い合わせようとしても腱が骨まで届かず、縫合不能(修復不能断裂)に陥ります。さらに上腕骨頭が異常にせり上がり、関節軟骨がすり減って「腱板断裂性関節症」という重度の変形性関節症へ移行し、人工関節手術しか選択肢がなくなるリスクがあります。
Q4:2026年現在、関節鏡下の手術を受けた場合、普段の生活や仕事にはどのくらいで復帰できますか?
A4:術後約3〜4週間は、縫合した腱が骨に生着するまで専用の外転装具で肩を固定します。デスクワークや軽作業であれば装具を外した術後1ヶ月前後から復帰可能です。軽度の家事や車の運転は術後2〜3ヶ月、重労働やゴルフ・テニスなどの本格的なスポーツ復帰には腱の生体強度が十分に高まる術後4〜6ヶ月が標準的な目安となります。