公式発表資料および当時の記者会見の記録によると、渋谷すばるがグループ脱退を決断した主因は、「音楽の道を自らの手でゼロから切り拓き、海外留学を含めた音楽の学び直しに専念したい」という純粋な表現欲求でした。35歳という年齢を迎え、残りの人生半分をどう生きるかを真剣に見つめ直した結果、巨大な組織の庇護や「関ジャニ∞」という看板に甘えることなく、個人の表現者としての可能性を試す道を選んだのです。
一部のゴシップ報道では事務所との軋轢やトラブルが憶測されましたが、実態は大きく異なります。会見の現場で本人の口から直接語られたのは、「ジャニーズ事務所に守られ、グループに甘えていた部分が自分の中にあった。このままではこれ以上の成長はないのではないかという恐怖があった」という生々しい葛藤でした。バラエティ番組での活躍やドームツアーの成功という華々しい日常の裏で、音楽職人としての魂が激しく揺れ動いていたことが窺えます。
海外志向についても、単なる語学留学ではなく、ブルースやロックのルーツを肌で感じ、世界の第一線で鳴り響く音を体感したいという切実な想いが根底にありました。少年時代から敬愛してきたソウルミュージックやパンクロックの世界に身を投じ、肩書をすべて剥ぎ取られた一人の歌い手として立つための挑戦――それが脱退の決定打となった真実です。