矢沢あい作品の醍醐味の一つに、同一の世界観が別作品へ受け継がれる「スターシステム」や「クロスオーバー」があります。『天使なんかじゃない』の舞台である聖学園は、後部作である『ご近所物語』や『Paradise Kiss』とも地続きの世界です。
『ご近所物語』の主人公・幸田実果子たちが通う「矢澤芸術学院(ヤザガク)」の近隣に聖学園が存在し、作中には成長した翠や晃、マミリンたちがカメオ出演するシーンが登場します。翠が夢を叶えてイラストレーターとして活躍している姿や、変わらぬ絆を保ち続けている描写は、前作からの読者にとって最高のサプライズとなりました。
また、1994年には集英社のイベント用およびOVAとしてアニメ化も行われました。30分という短尺ながら、キャラクターデザインや生徒会の空気感が忠実に映像化されており、90年代カルチャーを象徴する貴重なメディア展開として記録されています。