男性と女性では、心疾患の初期症状の出方に明確な違いが現れることが分かっています。男性が「胸の中心部を握りつぶされるような激痛」を訴えやすいのに対し、女性や高齢者は典型的な胸痛を伴わない非典型症状が目立ちます。
特に閉経後の女性は、血管を守るエストロゲンの減少に伴い動脈硬化が進みやすくなりますが、自覚症状としては「なんとなく息苦しい」「疲れが取れない」「背中の肩甲骨の間が痛む」「胸がチクチク痛む」といった曖昧な体調不良として現れがちです。また、自律神経の働きが低下している糖尿病患者も痛みを感じにくく、無痛性心筋虚血と呼ばれる状態で突然重篤化するリスクを抱えています。胸の痛みがなくとも、坂道を歩いた際の不自然な息切れや強い倦怠感が続く場合は警戒が必要です。